ウェルエイジング

10年後も輝く自分を目指して

骨が弱くなってちょっとしたことで骨折する『骨粗しょう症』。高齢者の病気と思われがちですが、若い世代も他人事ではありません。骨粗しょう症自体は60歳代から増えますが、その予備軍の骨塩減少は30代女性で約30人に1人、40代で10人に1人という報告もあります。

グラフ

骨粗しょう症の年代別有病率骨粗しょう症の予防と治療のガイドライン2015より

骨量は20~30代が最も多いですが、40代半ばころから減少に転じます。特に閉経後は約10年で15~20%も急激に減少します。

グラフ

骨量の経年的変化骨粗しょう症の予防と治療のガイドライン2015より

骨が弱くなると、見た目にも大きな変化が現れます。背骨がつぶれて背中が曲がったり、身長が縮んだり、また顔の老化も進みます。頭蓋骨の骨量が低下し眼窩が拡大することにより目がくぼみ、顎骨の縮小でほうれい線やマリオネット線が目立ち、老け顔になるとの報告もあります。また見た目だけでなく日常生活への支障もでてきます。脊椎圧迫骨折では背中が丸くなり、胸やけや逆流性食道炎をおこすことがあります。さらに肺活量が減少し、身体全体の機能が低下します。また胃が圧迫されるために食欲がなくなります。痛みのためによく眠れない日々が続くと、気分がふさぎがちになり、日常生活の活動量も減ります。そうすると骨はさらに弱くなり、骨密度はより低下して次の骨折を発生しやすくなります(骨折の連鎖)。

  • 骨粗しょう症の初期は自覚症状がありません。脆弱性骨折(軽微な外力での骨折:脊椎圧迫骨折・大腿骨頸部骨折)を起こしてからの治療ではなく、骨祖しょう症は予防できる病気なので、予防~早期発見・治療を積極的に目指します。10年後の自分を想像し、10年後も輝く自分を共に目指していきましょう。
  • 50歳以降の女性(男性は60歳以降)はまず現在の自分の状態を知っておくことが重要です。骨密度に応じて定期的に測定を行い、骨折を起こす前に発見し治療を始めることが肝心です。
  • 当院は“骨粗しょう症の予防と治療のガイドライン”で推奨されている腰椎・大腿骨の骨密度測定が可能なX線骨密度装置(DAX)を採用しております。Hologic社製Horizonで総合病院と同レベルの測定が可能です。
骨密度測定装置HORIZONのリーフレット