10年後も輝く自分を目指して
骨が弱くなってちょっとしたことで骨折する『骨粗しょう症』。高齢者の病気と思われがちですが、若い世代も他人事ではありません。骨粗しょう症自体は60歳代から増えますが、その予備軍の骨塩減少は30代女性で約30人に1人、40代で10人に1人という報告もあります。
骨量は20~30代が最も多いですが、40代半ばころから減少に転じます。特に閉経後は約10年で15~20%も急激に減少します。
骨が弱くなると、見た目にも大きな変化が現れます。背骨がつぶれて背中が曲がったり、身長が縮んだり、また顔の老化も進みます。頭蓋骨の骨量が低下し眼窩が拡大することにより目がくぼみ、顎骨の縮小でほうれい線やマリオネット線が目立ち、老け顔になるとの報告もあります。また見た目だけでなく日常生活への支障もでてきます。脊椎圧迫骨折では背中が丸くなり、胸やけや逆流性食道炎をおこすことがあります。さらに肺活量が減少し、身体全体の機能が低下します。また胃が圧迫されるために食欲がなくなります。痛みのためによく眠れない日々が続くと、気分がふさぎがちになり、日常生活の活動量も減ります。そうすると骨はさらに弱くなり、骨密度はより低下して次の骨折を発生しやすくなります(骨折の連鎖)。
- 骨粗しょう症の初期は自覚症状がありません。脆弱性骨折(軽微な外力での骨折:脊椎圧迫骨折・大腿骨頸部骨折)を起こしてからの治療ではなく、骨祖しょう症は予防できる病気なので、予防~早期発見・治療を積極的に目指します。10年後の自分を想像し、10年後も輝く自分を共に目指していきましょう。
- 50歳以降の女性(男性は60歳以降)はまず現在の自分の状態を知っておくことが重要です。骨密度に応じて定期的に測定を行い、骨折を起こす前に発見し治療を始めることが肝心です。
- 当院は“骨粗しょう症の予防と治療のガイドライン”で推奨されている腰椎・大腿骨の骨密度測定が可能なX線骨密度装置(DAX)を採用しております。Hologic社製Horizonで総合病院と同レベルの測定が可能です。
診断・治療は整形外科専門医である院長が対応します。
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